撮影後記
近畿日本鉄道のナローで有名な八王子・内部線で、旧型の電動客車が現役だった
1982年当時の写真を「モニが走っていた日」としてまとめました。
近鉄のナローは以前から訪問したいと思っていました。
新車が投入されるという話を聞いて、あのリベットだらけの四角い軽便電車を
元気なうちに見て置きたくて訪問しました。
当日は、天気が良く、1月といっても昼間は暖かく、のんびりと撮影を楽しむ
ことができました。
日永駅は四日市から来た電車が内部方面と、八王子(西日野まで)方面に分岐
する駅で、当時は両方面とも待避線を持った、軽便としては大きな駅でした。
線路配置が面白く、真中のホームは三角形をしています。
また、各線の分岐するところに信号所があって、暗くなるまで飽きずに見てい
たことを覚えています。
内部駅は内部線の終点ですが、町は小さく夜になると、あたりは真っ暗になっ
てしまったことを覚えています。
車両はモニ213とモニ214の2連が内部線、モニ225とモニ227の2連
が八王子線に入っていました。いずれもリベットいっぱいの角張った小さな車体
に大きなパンタグラフを載せていました。
ドアは完全な手動で駅員や車掌が閉めて回っていました、お客さんの閉め方が
悪いと走行中に開いてしまう事もありましたが、お客はなれたもので、気にする
ことも無く、のんびりと走っていました。
内部駅には客車も留置されていましたが、この日は出番はありませんでした。
日曜日のせいか、夕方のラッシュも無く静かな1日でした。
近鉄のナローは今でも健在でうれしい限りですが、前途は多難が予想されている
ようです。
この特集では、旧型の電動客車を中心に20年前の内部線の印象を綴りました。
当時の、軽便鉄道の姿を偲んで頂ければ幸いです。
最後までご覧いただき、有難うございました。
2002年4月1日 記 平山
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