(夜のホーム、上見附駅にて)
上りの長岡ゆき
待合室の明かりが
冷たい光を投じていた。
乗客は無い。
車窓から漏れる
白熱灯の赤い光を
ホームに落しながら
電車が出てゆく。
昼間は
軽快に聞こえた
モーターの音も、
闇に
吸い込まれるように
消えていった。
(上見附駅にて)
夜の上見附
一日も終わりに
近づいてゆく。